2025年、原点に戻ってデニムを語ろう。
というわけで、今回は、フラットヘッド(FLAT HEAD)のジーンズ「Lot.3009」。
2015年頃に購入して穿いていたもので、もう9年も前になるのか。当時は転職を機に「次に育てる一本をどれにしようか?」と考えていたタイミングで、ふと思い出したのが「フラットヘッドの縦落ち」だった。熱狂的なファンが多いブランドながら、未体験だったこともあり、代官山にあった「RJB」で購入しました(今はもう閉店…)。
フラットヘッドといえば長野発のブランド。ヴィンテージの忠実な復刻ではなく、オリジナリティあふれるデニムづくりが特徴で、とにかくディテールへのこだわりが凄まじいです。どうやら令和元年に倒産してしまったらしく、今は事業譲渡を経てブランドが続いているみたい。リアルマッコイズみたいだな…。
選んだ「Lot.3009」は、フラットヘッドの定番モデル「3005」とスリムな「3001」の中間に位置するデザイン。膝下から自然なテーパードがかかっているストレートシルエットは、「ウエアハウス 800」と近しいかな。14.5オンスのリジッド生地が特徴です。
購入後は仕事にもプライベートにも大活躍。半年ほど育てました。染めが濃いぶん、最初はインディゴの匂いが強烈で、家族から「臭いから早く洗って!」と言われたのも懐かしい思い出w
色落ちレポートは以下。
- 穿き込み頻度:週5回
- 洗濯頻度:2週に1回
- 乾燥機:なし
半年ちょっとしかはいてないし、染めが深いだけあって色落ちはまだまだ。そいういや、お店の人も「最初はなかなか落ちないけど落ち始めたら早いので楽しみに頑張ってください」って言ってたなw
フロント。左右のポケット位置がかなり上目なので、正直手は入れづらかった。コインポケットにいたっては言わずもがな。どんな意図があってのデザインなんだろうか。これはこれでかっこいいと思う。
左太もも。「土砂降り」と称される激しい縦落ち。Leeのデニムですか?ってくらい、点と点が繋がってかなり強調された縦落ち感が出ている。
右太もも。こちらも縦落ちが凄い。インディゴの濃淡もはっきりしてる。
フラットヘッドならではの強烈な縦落ちは、デニム好きにはたまらないポイントだなと。濃淡がはっきりしていて、半年経っても深い藍色が残るところも素晴らしい。店員さんも「フラットヘッドらしいメリハリのある色落ちを堪能するなら3ヶ月は我慢を!」て言ってたしなー。
バック。バックポケットの飾りステッチはもちろんだけど、バックヨークの太い6番糸での縫製が目立つ。ベルトループやリベット、バックポケットのステッチに至るまで、どの部分も丁寧に作られている。
場所によってヴィンテージミシンを使い分けているらしい。そして、中央に膨らみをもたせたベルトループの膨らみ具合はかなりぷっくりしてて他にはない特徴。ゆえに綺麗なアタリが出るんだよな。
ポケットのスレーキにはフラットヘッドのロゴが。ちょっと可愛い。
裾はもちろんチェーンステッチ。ミミは狭めかな。
フラットヘッドといえばメリハリのある縦落ち。この3009も期待どおりで、穿き込むほどに立体感のある色落ちが楽しめました。特に膝や太ももの部分の落ち方が抜群!濃淡の強い仕上がりが好きな人にはたまらない一本だろうな。
リベットやベルトループ、ポケットスレーキに至るまで、「これでもか!」というくらい作り込まれているのがフラットヘッドの魅力。例えば隠しリベットのぷっくりした丸みや、バックヨーク部分の太い6番糸の縫製は圧巻です。パーツごとにヴィンテージミシンを使い分けてるとか凄すぎる。
腰回りにゆとりがあり、しゃがんだり動いたりしてもストレスなし。適度なテーパードで、シンプルながらも洗練されたシルエットは、カジュアルにもジャケットスタイルにもマッチ。特にバイクに乗る時の動きやすさは抜群だった。
これは2015年頃のモデルで、今でも同じモデルがあるみたいだけど、何かしら変化はあるんだろうか。サイトの情報を見る限りでは生地は14.5オンスで、テーパードシルエットだし、中心部分をぷっくりしてるみたいw
残念ながら、途中で体重増加によりサイズアウトしてしまったことが最大の心残り。これがなければ、もっと長く穿いていたはずなのになー。あの頃の自分に「体重管理しろ!」と説教したいw
あと、裾上げを中途半端な長さにしてしまい、ワンクッションでもない微妙な丈感にしたのも後悔してる。今思えば、もう少し短めにしてくるぶし丈ではくとか、潔くロールアップしてもよかったな。裾丈の重要性を思い知った…。
フラットヘッドのデニムは、強烈な縦落ちやディテールへのこだわりを体験したい人にはぜひおすすめしたい一本。調べてみたら、神宮前にショップがあると聞いたので、今度見に行ってみようかな。今の生地感とか実際に触ってみたい(変態です)な。