
シンプルな文字盤とエロいブレスが最高。
愛用時計の一つが、IWCのパイロットウオッチ Mark XV(マーク15)。
IWC伝統のパイロット・ウォッチシリーズの人気モデルで、手に入れたのは2003年頃だった。ちょうど転職した時期だったので、一念発起!最初の賞与で購入。もちろんローンでw
あれから20年近く経った今も、この時計は俺の定番。いまだに腕につけると気分がアガる。
IWCの質実剛健な哲学に惹かれて
IWC(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー)は、1868年にアメリカ人技師のフローレンタイン・A・ジョーンズと、時計職人のヨハン・H・モーザーによってスイス北西部のシャフハウゼンで設立された歴史あるブランド。
IWCは、実用性を重視し、質実剛健な時計作りを貫いている。また、そのデザインはシンプルで洗練されており、パイロットウォッチ、ポートフィノ、アクアタイマー、インジニア、ダ・ヴィンチなど、それぞれのシリーズで独自の特徴がある。
とにかく、ツール感をびしびし感じるブランドかな。俺好み。
ロレックスとの比較(なぜエクスプローラー1じゃなかったのか)
ちなみに、マーク15購入時に悩んだ比較モデルは、ROLEXの「エクスプローラー1」だった。
どっちも同じくらいの価格帯だし、定番モデルでシンプルフェイスとなると、否が応でも比べられがちなモデルだろうなと。でもやっぱりロレックスは付けてる人が多すぎたし、エクスプローラー1はサイズが36mmだったこともあり物足りず。
結果、マーク15を購入した次第。選択は間違ってなかった。
マーク15のスペックと実力
IWC マーク15のスペックはこんな感じ。
- ブランド:IWC(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー)
- 商品名:マーク15
- 型番:IW325307
- 文字盤色:ブラック
- 文字盤特徴:アラビア
- ケース径:38.0mm
- 機械:自動巻き(Cal.37524)
ムーブメントはETA社の「2892」。ETAベースだけど、IWCが大幅に手を加えているのが特徴で、後期モデルだと石の数も増やすなど、かなりの部品に手を加えてるとか。
結果、高精度を実現しているのはさすがIWCだなと。これも伝説の時計技師クルト・クラウスの功績なんだろうな。
引き算の美学が光るデザイン
シンプルなデザインなのも特徴。ベーシックな三針、視認性の高いアラビアインデックス、締まる黒文字盤といったパイロットウオッチらしい実用性重視の無骨さがたまらない。大人の男が持つにふさわしいモデル。自画自賛w
インデックスは個人的にバータイプよりアラビア数字が好みなんだよなあ。視認性に優れているのはもちろんだけど、なんというか柔らかさ? 可愛らしさ? みたいな雰囲気、表情にどうにも惹かれてしまう。なんならずっと見てられる。
とにかく無駄がない。これぞ機能美。引き算の美学だなと。
ブレスレットの魅力(エロさ)

マーク15のさらなる魅力はブレスのベルトにあり! と言っても過言ではないなと。小さなコマが連なる5連のブレスは、コマの一つ一つに細かな仕上げが施され美しい。ぷっくりした駒の連なりは色気がこぼれ出んばかり。たまらん…。
装着感も最高。しっとりと吸い付くようなつけ心地はため息もの。ぱっとみ華奢に見えがちなブレスだけど、意外や剛性もしっかりしていて、ほぼ10年近くフル稼働させたけど目立ったガタつきはなし。まさに質実剛健!
このブレスの「エロさ」は見た目だけじゃない。コマの一つひとつに丸みがあって、光の反射が柔らかくて、とにかく艶っぽい。肌にあたったときのひんやり感、滑らかな動き、そして適度な重み…。腕に巻くたびに「これが大人の道具だな」って実感する。ロレックスのオイスターやジュビリーブレスももちろんいいけど、このIWCの5連ブレスは、それらとはまた違った「色気の方向性」があると思う。
ちなみに、マーク15のブレスレットは3種類あって、これは中期のブレスでマーク15オリジナルのやつ。初期はマーク12と同じで細身のコマが連なったより繊細なブレスで、後期はマーク16と同じでやや角ばったコマが連なったブレスに。初期→中期→後期の順で男らしさが増してくイメージかな。
あくまで個人的な感覚だけど、ブレスレットの丁寧な作り込みと質感、付け心地なんかはロレックスやグランドセイコーより上だと思うんだよなー。全てのコマが調整可能なのも、IWCのメンテナンス性の高さを体現しているし、IWCの真摯な姿勢と心意気が感じられる。
現代生活に必要な耐磁性能
あまり目立たないというか知られてないけど、マーク15のムーブメントは耐磁性が40,000A/mもある。
軟鉄製のインナーケースで抜群の耐磁性能を備えているので、パソコンやスマートホンなどを頻繁に使用する現代生活でも安心。俺の場合は一日中パソコン仕事なので耐磁性能は重要なのだ。
IWCで耐磁時計の「インヂュニア・オートマティック(IW322701)」も愛用してるけど、こちらは驚異の8万A/m(約1000ガウス)。圧倒的じゃないか。
マークシリーズのサイズ変換
俺はがっちり体型で腕が太めなので、マーク15の38mmがジャストサイズ。ちなみに、マークシリーズはデカ厚ブームの煽りをくらってか、新シリーズが出るごとにサイズアップしていく傾向にあって…。
- マーク12:36mm
- マーク15:38mm
- マーク16:39mm
- マーク17:41mm
- マーク18:40mm
- マーク20:40mm
気づけば、41mmなんて時期もあり驚きの40mm超えになる始末。ここは好みもあると思うけど、個人的にはマークシリーズは40mm超えるとデザイン的にバランスが悪くなる気がしてならない…。
デイト表示の位置も微妙にバランス悪いし。そもそもビッグパイロットのシリーズもあるしなあ。
なんて憂えいてたら、マーク18で40mmにサイズダウンしてきて、さらに2022年発売のマーク20でも40mmを維持してきたので、よく踏みとどまったなと。世界的なサイズダウンの流れに乗ったのかもだけど、これは英断。
長年の相棒としての悩み(OH問題)
ただ、そんな愛してやまないマーク15も、オーバーホールを一度したきりのノーメンテ状態が続いている…。今では巻いても巻いても1日持たない…。オイル切れかゼンマイの不具合かな…。
銀座のIWCショップで聞いたら、オーバーホールはざっくり8〜10万近くかかるそう。まあそうだよねと。
また悩ましいのが、オーバーホールに出すとリューズの魚マークがIWCマークに交換されてしまうこと。魚リューズはすでに生産中止で、新しいリューズは防水性能を上げるための処置らしい。いやわかるんだけど、躊躇するわー。
マーク15と20年、今思うこと。
いい時計は一生モノ。いつか自分の子供に譲る日が来るのを夢に見ながら、大事にしていきたい。とりあえずオーバーホール代を貯金するところから始めなければだ。
結局、20年近く愛用してきて感じるのは、マーク15って飽きのこないデザインと、ブレスの質感にほんと救われてきたってこと。シンプルな見た目だけど、中身はしっかりこだわりが詰まってる。だからこそ、朝目覚めて腕に着ける瞬間の満足感がある。
まあ、「エロいブレス」って表現は人それぞれだと思うけど、使い込むほどに自分の腕に馴染んでいく感覚は、マーク15ならではの味わいかもしれない。