
春秋アウターの最適解!「襟が立つ」だけで、ここまで変わるとは。
DESCENTE ALLTERRAIN(デサント オルテライン)のハードシェル「クレアス」に出会って、「大人に似合う春秋アウター」という長年の悩みが一気に解決した。秋から春にかけて頻繁に着用しているけど、着るたびに「よくできてるな」と感心させられる。
購入のきっかけは、長年愛用していたアークテリクスのシェルがついに寿命を迎え、2024年の秋が迫る中で代替アウターを探さねばならなくなったこと。多少の出費は覚悟でいろいろ物色した結果、この「クレアス」にたどり着いた。もちろん、ゴアテックスではないタイプw

大人の街着シェル選びの難しさ
街で着られる大人向けシェルジャケットを探すのは意外と難題なんだよなあ。油断すると「登山ですか?」と聞かれそうな見た目になってしまう。そんな懸念を持ちながら比較検討した主要ブランドは以下。
まず、ノースフェイス。これはもう街中でかぶる率が高すぎる。加えて少し野暮ったいデザインが多いのも気になる。もちろんド定番ではあるんだけど、アラフィフになると、そういうところも気になってしまうもんだ。
次に、モンベル。圧倒的なコスパは文句なしだだけど、まだまだデザインに”山”の匂いが残る。近年はだいぶ改善されてきているものの、もう一歩及ばない印象だ。
そして、アークテリクス。シンプルデザインで好みだったけど、以前使っていたゴアテックスの劣化事件から復活できていない。あと、近年の激しすぎる値上がりがネック。
とまあ、こんな感じで絞り込んだ末に、「洗練されたデザイン」と「実用的な機能性」のバランスが絶妙なデサントのオルテラインに行き着いた。
デサント クレアス 6つの機能と特徴
1. ミニマルデザインの洗練美
胸元にロゴがなく、左腕に小さなアイコンのみという潔さがたまらない。街着として”こなれ感”が出るのは、このデザインの引き算が効いているからだろう。胸にロゴがない開放感は、着るたびに実感する。

2. 街着のアクセントになるそびえ立つ襟
クレアスの最大の特徴は間違いなくこの襟だろう。多くのシェルジャケットでは襟がペタンと寝てしまうけど、クレアスの襟は「これでもか」というほどにそびえ立つ。この首元の存在感が着こなしに引き締め効果をもたらしてくれる。最初は違和感があったけど、すぐに慣れて今では大のお気に入り。


3. 実用的なパラフードシステム
使わないときはコンパクトに収納できるフードシステムは非常に合理的。雨風の時以外はほとんど使わないフードだけど、付いていないと不安になる。この矛盾を見事に解消する秀逸な機能だと思う。ただし、羽織った後にフードの形が崩れるというか飛び出し気味になるので、要調整なのは大事なポイント。

4. 通勤にも最適な実用性
前述のそびえ立つ襟の効果として。寒い季節の自転車通勤でも、立ち襟が首元と口元をしっかりガードしてくれる。他のシェルと比較しても風よけ効果が圧倒的で、マフラーがほぼ不要になるほど。

5. 細部にまでこだわった耐久設計
袖口は一般的なマジックテープではなく、「ブロックフィットアジャスター」という凹凸で留めるタイプを採用。劣化しにくく使い心地も良い。地味だが長期使用を考えるとありがたい機能だ。若干外れやすい点が惜しいかな。まあ劣化しないメリットの方が大きい。

6. 蒸れ対策は完璧? 通気性の工夫
両脇のベンチレーションに加え、前面ジップのデュアル構造と内側メッシュにより通気性を確保。ほんと細部までよく考えられているなあ。街着使用なら、正直ゴアテックスでなくてもこの仕様で十分だろう。



クレアスの価格55,000円は妥当?
2024年秋冬モデルは55,000円、2025年春夏からは耐水圧20,000mmの生地にアップグレードされて60,500円に。決して安くはないけど、このデザインと機能性を考えれば納得できる。参考までに、アークテリクスの「ベータ SL」は84,700円(以前は5万円台だった)。コスパで判断すればクレアスの勝利は明らかだ。
175cm/84kgの体型に合うサイズ選び
俺の体型(175cm、84kg、がっちり体系)では、Lサイズがジャストフィットだった。Oサイズも試着したけど少し”着られてる感”が出たな。インナーをあまり着込まない使い方ならLが最適だし、このジャケットの美しいシルエットを活かすにもジャストサイズがおすすめだ。

予想外だったのが、生地のしっかりした作りによる冬季の使用可能性。ループウィラーやフィルメランジェのスウェットをインナーに着れば、12月上旬まで快適に着用できた。結果的に、アークテリクスのダウン(アトムARフーディ)の出番が減ったほど。もちろん真冬は厳しいが、使用シーズンの広さは嬉しい誤算だった。
デサント クレアス – 大人の春秋アウターとしての評価
デザイン、機能、価格のバランスが絶妙で、「しばらく春秋のアウターはこれでいいや」と思わせる完成度。それでいて、バブアーのビデイルやデニムのカバーオールにも時折目移りするのは、物欲の性(さが)だろうw
街着と機能性の絶妙なバランスを持つこのジャケットは、通勤時も休日の外出時も大活躍している。気温変化が激しい春秋の時期に、これ一枚あれば安心して出かけられる定番アイテムになったな。嬉しい。
アラフィフになると、単なる機能性だけでなく、着こなしの余裕や洗練されたデザインへの価値観も変わってくる。そんな大人の視点で選んだクレアスは、「ちょうど良いもの」を長く使う喜びを教えてくれる一着。間違いなく今後も手放せない相棒になりそうだ。