常にペンケースに収納して常用している３本のうちの１本が、ラミー（LAMY）の「スイフト（swift）」。
色はもちろんブラック。こだわりの筆記具なら万年筆では？ と思われがちだけど、スイフトは万年筆じゃなくてローラーボール（水性のボールペン）なのだ。ローラーボールの万年筆ともボールペンとも違う独特の書き心地がほんと最高。
仕事がら一日中パソコンに向かっているので、筆記具が使えるようなシーン（ちょっとしたメモやタスクの管理、それこそ議事録とか）もまるっとパソコン（クラウド）で片付いてしまいがち。
正直なところ、ペンがなくてもまったく困らないとうリアル…。
でもやっぱり、手書きの強みはまだまだあると思ってて。いざ仕事となれば、まずノートパソコンを広げてディスプレイにつなぎ、つぎにニーモシネのノートとナガサワのペンケースを配置するのがお作法だ。
スイフトの特徴はいろいろあるけど、最たるものはローラーボールゆえの滑らかな書き味だろう。
ボールペンは油性で粘度が高くやや重い書き味だけど、ローラーボールは水性で粘度が低く滑らかな書き味。ローラーボールはインクフローがいいので、サラサラとはっきりくっきりした線が引ける。
万年筆と違って、ペンの向きとか気にしないでいいのも便利だ。文字を書く楽しみや味わいは、万年筆に分があるかもだけど、アイデアを書き散らかしたり、図案を書いたりするのなら、ローラーボールが最適解だと思う。
サラサラでドバドバなインクフローが最高の書き味を実現してくれる！
さらにノック式なのも特徴的だ。ローラーボールは水性なので、インクの乾き対策でキャップ式がほとんどなんだけど、スイフトはキャップレスでノック式という機能性と利便性を兼ね備えている。
ローラーボールでノック式というラミーらしいプロダクトがそそるんだよなあ。このノックがやや固めで押し込んだときの「ジャリッ」とした感触とか、じつに工業製品っぽくてゾクゾクするｗ
ちなみに、ノックしてない状態だとクリップが出てるけど…
ノックするとクリップが収納されて邪魔にならなくなるという、コダワリのギミック！
この筆記時にクリップが本体に収納される機構は、書く時にクリップ不要だし邪魔にならないようにという意図なんだおるけど、収納時にペンが転がらないように小さい突起だけが残るギミックとかさらにたまらん！まさに機能美。
金属製なので持ったときに心地いい重量感もある。人によっては重く感じるかもだけど慣れる範囲だと思う。真鍮製のボディは吸い付くような肌触りでため息ものだし、軸のパンチング加工の穴のおかげでグリップもしやすい。
なんなら、長く使い込んでいくと色が褪せて剥げて真鍮の地肌がのぞいてくるらしいので、エイジングも楽しめる。
ちなみに、リフィルはインクフローに定評がある「LM66」だ。太さはだいたい0.7mmくらいかな。人によってはドバドバ出過ぎじゃない？って思うかもだけど、太め好きヌルヌル好きの俺はとてもお気に入り。
よくリフィルを国産のリフィルに交換・改造してる例も多いけど、スイフトはLM66で十分だと思うな。もちろん好みではあるけど、この荒ぶるインクフローを楽しんだほうが絶対幸せになれるはずだ。
そんな機能美の極地といえるラミーのスイフトなのに、ほとんど使ってる人を見かけないのが残念極まりない。なんでだ？ローラーボールがマニアックなのか？ 水性の書き味ほんと最高なのにな。もったいない。
スイフトとは末永い付き合いになること間違いなしだし、経年変化で味が出てくるのが楽しみ。
