
街使いシェルとして重宝する始祖鳥。
春や秋の肌寒くなる季節、毎年のように手が伸びるのが、Arc’teryx(アークテリクス)のシェルジャケット「ベータ SL」。
手に入れたのはもう5、6年前かな。もともと冬用のアウターとして「アトムARフーディー」を愛用していた流れで、次はやっぱりシェルだろうと満を持して選んだ。
最初に惹かれたのはやっぱりデザイン
アウトドアブランドって、機能性を前面に押し出すあまり見た目が派手だったり、街で着るにはちょっと…ということも多いけど、アークテリクスは別格だった。シンプルでスタイリッシュ、落ち着いた色合い、そして主張しすぎない始祖鳥のロゴ。この控えめな刺繍ロゴがいいんだよなー。
着心地も素晴らしい
アークテリクスならではの立体裁断で、動きを妨げない。ベータはアルファほど極端じゃないにしても、腕を上げたり回したりしても突っ張らず、ストレスがない。自分は175cmでがっしり体型だけど、まったく問題なし。体のラインも綺麗に出るし、何より動きやすい。

サイズ選びに悩んだ話
当時、試着してかなり迷った。Sサイズのほうが見た目はシュッとして格好よかったんだけど、腕を動かすと若干突っ張る感じがあって…。街着として格好よく見せたいならS、でもアウターとして長く使いたいならM。このせめぎ合いでさんざん悩んだ挙げ句、最終的には実用性を優先してMサイズを選んだ。
今振り返っても、Mサイズにして正解だったなと。袖が少し長めでもベルクロで調整できるし、ライディングポジションで腕を伸ばしてもストレスがない。寒い季節には、そのちょっとの“余裕”が防寒にもなるし。

GORE-TEXのありがたさと落とし穴
ベータSLはGORE-TEX仕様なので、防水性能はしっかりしている。小雨くらいなら傘いらず。雨が降り始めた時も、さっとフードをかぶれば雨合羽代わりになるので非常に重宝している。
ただし、蒸れはある。GORE-TEXとはいえ、完全に快適ってわけじゃない。天気が良い日中や地下鉄の中では汗ばんでしまうことも多い。過信は禁物。
とはいえ、軽量で携帯性も高く、リュックにくるっと丸めて突っ込んでおけるのはありがたい。気軽に持ち歩けるっていうのは、街使いでは大きな強みだ。
シェルジャケットは“風を防ぐだけ”と心得るべし
当然ながら、シェルジャケット単体では暖かくはならない。冷たい風はしっかり防いでくれるけど、保温性はない。冬場に着るなら、インナーでしっかり防寒する必要がある。ダウンやフリースと組み合わせてこそ、シェルの真価が発揮される。
冬の主力は、同じくアークテリクスの「アトムARフーディー」。保温性が高くて軽い。寒い日にそれ単体で出かけることもあるけど、風が強い日はベータSLを重ねると、完全無敵な装備になる。

ツーリングでも活躍中!
ハーレーに乗る身としては、春秋のツーリング用アウターとしても重宝している。以前は厚手のネルシャツなんかでしのいでたけど、風を通さない軽量シェルの快適さは別次元だった。肩の疲れも違うし、ちょっとした雨も気にならない。フードが風でバタつくのが心配だったけど、実際にはまったく問題なし。

着こなしの話
街着として使うなら、やりすぎないくらいがちょうどいい。細めのデニムや濃い色のスラックスに合わせて、足元はレザーのローカットスニーカーあたりが好み。全体的にシンプルな服装に溶け込ませると、よりジャケットの良さが引き立つ。
インナーはシーズンに応じてスウェットやシャツをレイヤード。薄手のフリースやインナーダウンと組み合わせれば、冬場でも対応できる。派手さはないけど、だからこそ長く使える。年齢を重ねても違和感なく着られるのが、このジャケットの魅力だ。

「ベータSL」って結局どんなモデル?
アークテリクスのシェルジャケットは、型番や略語が多くて正直わかりづらいんだよな。ベータ=ハイキング・トレッキング向けの万能タイプ、SL=スーパーライト。つまり「ベータSL」は、軽量かつ汎用性の高いジャケットという位置付け。街でもアウトドアでも、どちらにも振れるバランス感覚が魅力。
着丈はやや短めで、シルエットもすっきり。生地は薄めで着心地も軽く、ゴアテックスの恩恵も受けられる。タウンユースを中心に考えるなら、このモデル一択で間違いない。最適解だ。
まとめ:やや高価だけど、シンプルゆえに長く使える一着!
アークテリクスの難点を挙げるなら、やはり価格帯。パタゴニアやノースフェイスに比べると、やや高めなのは否めない。でも、それに見合うだけの機能性とデザインの完成度がある。何より、飽きずにずっと使えるがいいね。
雨の日も、ツーリングも、買い物ついでの外出も。どんなシーンでも安心して羽織れる一着があると、意外なほど気持ちがラクになる。アークテリクスの「ベータSL」は、そういう“信頼できるギア”だと思ってる。
そろそろ、洗濯&メンテナンスしないとな。というわけで、シェルジャケットの洗濯方法については以下の記事からどうぞ。
