2016年から2年ほど、営業の相棒だったのがパサデナ。
ビルケンシュトックといえばサンダルの印象が強いけど、実はモカシンやブーツも作ってる。パサデナはビルケン定番のモカシンで、サンダルと同じフットベッドが入ってる。革靴なのに、履き心地はちゃんとビルケン。これが絶妙。

当時は、ジャケットに白シャツ、デニムで客先を回ることが多かった。ニューバランスだとカジュアルすぎる場面があるし、かといってビジネス然とした革靴はデニムに合わない。その狭間で見つけたのが、この一足だった。
決め手は革。アメリカの老舗タンナー、ホーウィン社のクロムエクセルを使った2016年の限定モデル。店頭で見た瞬間、目が離せなくなった。赤みがかった茶色に、触るとオイルが染み出してきそうなしっとりした質感。チェリーとブラックの2色展開だったけど、迷う余地はなかったな。
2年履き込んで、革にはいい皺が刻まれた。コシのある革が足に馴染むにつれて、色にも深みが出てくる。オイルをたっぷり含んでるから、履くほど表情が変わっていく。この経年変化がたまらない。
足幅はナローで、ビルケンの定番より少し細身。シュッとしたシルエットが、ジャケパンにちょうどいい。紐穴が2つしかないからフィット感は緩めだけど、モカシンはそういうもの。休日にさっと引っかけて出られる気軽さもある。



仕事が変わって、いまはクローゼットで休んでる。またジャケパンで出かける日が増えたら、迷わず引っ張り出すと思う。もっときちんとした場面ならパラブーツのシャンボードも憧れる。でも、カジュアルときれいめのこのバランスは、パサデナにしか出せないんだよな。
革靴でもサンダルでも、結局ビルケンを選んでしまう。履き心地とデザイン、それに値段のバランス。定番になるのには、ちゃんと理由がある。